公務員制度 −公務員の働き方、労働条件など


「パワハラ公募」は今すぐ廃止を 〜
非常勤職員における公募制度の廃止に向けたアピール〜

2017年8月
全労働省労働組合(全労働)中央執行委員会

国家公務における非常勤職員は、一般職の国家公務員でありながら、法律上の位置づけが不十分であり、雇用不安の解消は喫緊の課題です。労働行政においては、非常勤職員が恒常的で重要な業務を担っているにもかかわらず、雇用と労働条件は各省の予算に左右されることから、不安定な雇用と低処遇を強いられています。とりわけ、人事院は非常勤職員(期間業務職員)の契約更新(再採用)について、「公募によらない採用は連続2回を限度とするよう努める」として、公募(現職が同じポストでの継続勤務を希望しているにもかかわらず、当該ポストの求人を出し、複数の応募者(求職者)と現職を競わせる方式)の実施を求めています。しかしこれは、当該非常勤職員を大きな不安に陥れるもので、人権侵害とも言うべき重大な問題です。

 実際、全労働がとりくんだ非常勤職員の手記(『これが、労働行政の非常勤職員の実態だ』)では、「公募制度そのものがパワハラではないか。自分が採用されたことで職場を追われた方や採用されなかった求職者の生活を思うと眠れない」「公募によってメンタル疾患となる非常勤職員が発生している」「経験が必要な職場であり、初めて応募した求職者が採用される機会は低く、形式公募と指摘されても仕方がない」「自分の雇用が不安定で、メンタルを整えながら職業相談に応じることは苦しい。公募ではなく、1年間の経験と能力で更新の判断を」などの切実な声が多数寄せられています。

 この間、こうした深刻な実態を報じるマスコミ報道や出版も増え始め、国会質疑でも「経験が求められる職場であるにもかかわらず、1年契約という制度は疑問」「機械的な公募は応募者にも経験ある非常勤職員にも様々な矛盾を生じさせている」「非常勤職員は公務遂行に欠かせない役割を担っており、取り替えのきく商品のような扱いはやめるべき」「更新時に公募するという発想は、雇用の安定性を考慮しない間違った考え方。この制度は残酷である」などの指摘がなされています。

 全労働や国公労連は人事院に対して、非常勤職員の尊厳を傷つける公募制度を撤廃するよう求めています。人事院はこれに対して、「平等原則」「成績主義」を持ち出していますが、経験ある現職と外部応募者(求職者)を競わせることは、形式的な平等主義・成績判断でしかなく、外部応募者(求職者)にとっても不採用のリスクを強いるものとなっています。

 今、政府が「働き方改革」の中で、「非正規という言葉を一掃する」と言うのであれば、国家公務における非常勤職員の雇用を安定化させるべきであり、少なくとも、非常勤職員(期間業務職員)の能力実証は毎年度の勤務成績で行い、非常勤職員をいたずらに不安に陥れる『パワハラ公募』を速やかに廃止すべきです。

 

以 上

 

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